冷たい熱帯魚

今日の映画レビュー.comでは、園子温監督の『冷たい熱帯魚』をご紹介します。

この映画のベースとなっている埼玉愛犬家連続殺人事件を紹介した本『共犯者』の大ファンだった私は、映画化が楽しみで仕方ありませんでした。
この事件は高価な犬を繁殖させもうけようとする愛犬家たちに、珍しい犬を法外な値段で売りつけ、トラブルになると次々と殺害し「ボディを透明=死体をこの世から消してしまう」ことで完全犯罪をもくろんだ男と、それに巻き込まれていく著者を描いた問題作で、『冷たい熱帯魚』では犬を熱帯魚に置き換えてストーリーが展開されていきます。

見た感想ですが結論から言うと、「確かにものすごく面白かったが、『共犯者』にはかなわない」でした。

事件の主犯役は今までは名脇役として活躍してきた、でんでんさんがユーモラスながらも本当に恐ろしい役柄を見事に怪演しているのですが、『共犯者』を読んだ私の頭の中ではもっと人たらしであり、残忍な主犯像ができあがってしまっていたのです。

また、主犯の妻は『共犯者』内では見た目は冴えない普通のおばさんとのことでしたが、『冷たい熱帯魚』では美人すぎました。映像化にあたっていくつかの変更は仕方がないのでしょうが、見た目に関係なく女性を自分の欲望のための道具としてしか考えていない主犯の異常性が少し薄れてしまったように思いました。

私の妄想が広がり面白くなりすぎた原作のため、このような評価になってしまいましたが、『冷たい熱帯魚』が最高の映画の一つであることに変わりはありません。
ぜひ何も知らないままでご覧になることをおすすめします。

本日ご紹介させていただいた『冷たい熱帯魚』ですが、人間の持つ異常な世界をのぞきたい方に是非お勧めしたい映画でした。

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